Tです、
心理誘導って憧れますか?
私は憧れます。
相手を意のままに操り支配する。
これって男のロマンです。
テンプレートに沿った会話術を
そっくりそのまま唱えるだけで、
「あれヤれこれヤれ」
と命令したら、
「押忍」と一言だけ答え実行する
忠実な子分を何人も作りたいです。
たっぷりと上納金を受け取り、
王様気分で悠々自適に暮らしたいです。
彼らが汗水かいて働いたお金を
全部吸い上げたい思いがあります。
すべての札束を袱紗(ふくさ)にまとめ
おまんじゅうの箱に忍ばせ渡すよう
深層心理を揺さぶりたいです。
そのパワーはもちろん異性にも使います。
複数の美女を囲い
札束でペンペン顔を叩いて、
キャーキャー言われ
チヤホヤされたいです。
ジャグジーに入りシャンパンを飲み
卑猥な遊びを行いたいです。
色々なところを指で突いても
顔を赤くして恥じらうだけで、
文句は一切言わないように
心理誘導できたら最高です。
…
私はそんな妄想を叶えるべく
本を読み漁ってたことがあります。
そもそもきっかけは会話の
コンプレックスでした。
口下手で人見知りの私は、
人と関わる仕事が苦手でした。
対面しても気まずい沈黙が続き、
脇汗がジトーっと出てました。
ステータスが下がり、いつも
見下されている気がしてました。
一発逆転できる心理テクニックを
探していたのです。
母親から
「あんた何ていう本読んでんの!」
とゴミ箱に捨てられそうな内容でしたが、
セールスの勉強と称して、
真面目な顔をして読んでいました。
(本当は女の子に使いたかっただけ…)
が、
覚えたテクニックも実戦では使えません。
「あれなんだっけ、、〇〇の法則
確か最後のページあたりに書いてた…」
「まずこうで、次にあれで
こういうタイプの場合は…あれ?」
と、頭が混乱してくるのです。
めんどくさいのですべて忘れました。
テクニック重視で会話するのが
不自然な気がしてやめました。
すると、、
不思議なことにその方が
仕事で成果が上がり始めました。
友人も増えて仲間から信頼され
ビックリしたことがあります。
ゴミ箱に捨てると成功? |
最近の日本でも
深層心理の誘導テクニックや
説得スキルに関するセールス本など
書店には並んでいますし、
そう言ったビジネスセミナーもあります。
探してみると我が家にもありました。
本棚の奥の方から出てきました。
ドルー・エリック・ホイットマン著
『現代広告の心理技術101
〜説得と影響力の科学〜』
(ダイレクト出版、2011年12月21日)
久し振りに読み返してみたので、
レビューをしたいと思います。
A5サイズの大型版
343ページにも及ぶ大作ですが、
心理誘導、説得テクニックに関する
記載がこれでもか、と詰まっています。
有名なところでは、
ロバートチャルディーニさん
「影響力の武器」の説得技術
1.社会的証明
2.好意
3.権威
4.返報性
5.コミットメントと一貫性
6.希少性
イエール大学の社会心理学者
ウィリアム・J・マクガイアさん
によって考え出された「接種理論」
をセールスに応用する方法…
この本には数え切れないほどの
心理学者の名前、理論が出てきます。
他にも、
パソコンの文字のフォントは
9・75ポイントの「Arial」
が最も反応率が高い、
価格の最後は7で終わらせる、
青と黄色が最も好まれて、
赤とオレンジが最も好まれない、
という細かなものまで、
まさに説得テクニックの全集という
辞書のような感じの本です。
この本に出て来る一つの
テクニックに肉付けをして、
一冊の本を出版する人もいます。
何百冊という本の情報が一冊に
まとまっていてお得にも感じます。
そういう意味では、
『現代広告の心理技術101』
値段以上の価値はある本でしょう。
が、
この本を使って広告を書く、
セールスを行うとすると、
(あるいは女性を口説くと)
大きな落とし穴にハマる予感がします。
説得テクニックは麻薬のように
長期的に心と体を蝕みます。
小手先の小細工を使うと、
先細り人間になってしまいます。
「ガリガリ君」とあだ名を
つけられる可能性があります。
勉強すればするほど収入が下がる
というのは不幸なことです。
あなたには私と同じ間違いを
犯さないでほしいです。
心理誘導、説得テクニックに関する
セールス本の内容はすべて忘れ、
このマインドセットだけ
頭に叩き込んでおけば大丈夫です。
「すべての説得は相手が求めている
こと、ものを与える手助けをする」
…
大前提として、
相手が望んでないものを
売ろうとしても売れません。
『現代広告の心理技術101』
ここにある心理誘導テクニック
101個全て使ったとしても、
相手が望んでもいないものを
押し付ければ必ず反動がきます。
本当に売れるセールスマンは
手八丁口八丁で相手を惑わし、
騙して買わせるのではないのです。
相手の心の奥底にある欲望を
聞き出してそれをサポートします。
男性サラリーマンを集め、
「ミシンが上達する神業」
という商品を売ろうとしても
絶対に売れません。
トップセールスマンは
相手が求めているものを聞き出し、
それを与えるのです。
つまり、
始まる前に勝負は決まっているのです。
セールスでもコピーライティングでも、
お客さんの視点に入り込めた時に、
初めて成功が確約されるのです。
「自分」ではなく「相手」なのです。
この前提を忘れた時、
すべてのセールス本は全く
役に立たないものになります。
特に対面セールスなら話しながら
相手の欲求を聞き出すこともできますが、
広告を書く場合はそうも行きません。
事前リサーチが全てを決めるのです。
自分本位な考え方で、いくら
説得テクニックを勉強しても、
上っ面な広告が完成されるだけ、
お金も時間も無駄になり終わりです。
それ以上の強引なことをやれば、
警察沙汰になり牢獄行きです。
狭くて暗く目の前に便器がある
便臭のする部屋で真っ白い壁を見つめ、
ブルブルと震えながら、
首に縄をかけられるのを待つ…
テクニック頼りの人間の行く末です。
相手が求めていないことは、
洗脳技術をいくら駆使しても、
心理誘導をすることは不可能です。
「相手が求めていることを与える」
これが説得の最も重要な部分です。
説得は光を与えるスキル… |
テクニック重視の人間は
どうしても卑屈に見えます。
コソコソと隠れ便器に入り、
ウサギのように小出しするイメージです。
マインドセットオンリーで、
堂々と構え直球勝負の方が
男らしく信頼できます。
ブリブリとスッキリ全部出す
という清々しさがあります。
真の説得を使えば、
大金を上納させることも
女性を虜にすることも可能です。
が、
自分目線で心理誘導を行えば、
必ず失敗します。
相手目線の心理誘導こそ成功するのです。
「上納させてください。」
「ココを突いてください。」
と言わせるだけの価値のある
男になる必要があるのです。
口先のテクニックでは実現しません。
それに足りうる人物になるのです。
心理誘導とは、
「進化」と「提供」なのです。
表面上の説得テクニックが書かれた
セールス本は役に立たないのです。
そして、
バーチャルで希薄な人間関係、
インスタントで享楽的な価値観、
何を信じて良いか分からない現代社会で
本質的なことを教えてくれる
セールスのプロは恐らく日本では彼だけです。
一文無しでホームレス生活
バス停で寝ていた時代から、
月収が数十万、数百万、数千万と増え、
心理テクニックを悪用し、
心理テクニックを悪用し、
0 件のコメント:
コメントを投稿